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2004.06.02

書き慣れない文章

世の中、「特殊な文章」ってものがある。

実は「特許」に関する独特の文体に馴染めない。そりゃーそうでしょ、こんな「日本語」でしゃべっているヤツは見たこと無い。いわゆる「文語調」ってのとも違う。

この数日、特許を出すために長ったらしい文章を書いていた。サラリーマンエンジニアでもけっこうこんなものを書いたり出したりする、っていうか、ほれ、話題のw「職務発明」だから、サラリーマンならではなのかもしれない。

出願書類の文体は、たとえばこうだ。
「【請求項1】xxxのyyyに関するzzzを有するaaであって、bbのcccを構成するddddと、・・・(中略)・・・を作動させる方法。」
以下、ズラズラと請求項が続く。

実際にはこの形の文章は、私が直接書くものではない。特許専門部署のスタッフと弁理士さんが頭をひねってくれる。その原案になるレポートを考案者たる自分で書くのだが、通常の論文とも違い、あらかじめ抜けがないように、出願書類に意匠が反映されやすいように要素を書き下すのがけっこう大変。

反面、普通の論文はけっこう書き慣れている。論理が整理されていれば言いたいこと書けるから。

むしろ社内向けもしくはカスタマー向け技術資料の方がコアな技術用語使えないだけに大変だったり。
#専門用語を並べて煙に巻くようなプレゼンは好きでない。

論文だったらこんな感じで始めるかね。
「近年、aaに関するbbではccc値に対してxxxな挙動を示す例が報告され(1.(2、aaの特異な作用を導くzzz法として研究が進んでいる。しかしながらcccの定量的な検出技術は開発途上であり、xxxに至る作動機構の詳細は未だ不明確な点が多い。そこで本研究では、aaに関するbbの変化をInSituで計測するための手法としてrr法を用い、ccc値との比較に基づきその相関関係を明らかにすることを目的とする。」
以下、うんたらかんたら。いろんな図やグラフをくっつける。

まあ、これも書きなれないとつらいもんだが、長年やってると実験する際には既に文章が脳裏に流れ始めていたりして、それはそれで自分の実験としてやり易いもんだ。

あー、ちなみに「職務発明」で後々巨万の賠償金を取るようなやり方は好きくない。何でもかんでも「俺の!」というわけにはいかないよな。まずは社内で使ってもらって、結果的にちょっとみんなのお役に立ってもらって、「実はそれ、俺なの(ニヤリ)」っていう感じがわたくし流かな。その証拠が残っていればとりあえずOK。見合った給料は払ってね>会社。

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Comments

「実はそれ、俺なの(ニヤリ)」って、文書を雑誌などに書いて、名前が出てたりテレビや映画などのスタッフとしてスタッフロールに名前が出ているのと同じなんだろうなぁ

Posted by: falcon | 2004.06.05 09:40 AM

>falconさん
どうも、いつもお世話様です。
falconさんはオトナですから柔と硬なコメントを書いておきます。

確かに、個人的な体験では、エンドロールで自分の名前を見る感じに近いような気もします。たとえば昔、バイトであるゲームの開発スタッフをしていましたが、全面クリアするとエンド画面が流れて、自分の名前が出てくるのは嬉しかった覚えもあります。

学術論文の世界では、私の出した学会論文や投稿が後にどれだけ引用・参照されたかがけっこう重要だったりします。そこに「ああ、オイラのだ」な感慨を持てたりする現実もあります。

ちょっと真面目な話として:
特許・発明などのいわゆる「知財」も経済活動における生産物と所有の関係として「自己疎外」的なタームから切り離せないわけです(私もEngelsの文献を全部きっちり読んだわけではありませんが)。「再生産のための生産物」をとりあえず誰が(私が?会社が?社会が?)所有するかの概念として、当面は出典や考案者の明記が公的に確保されていることが重要なのであって、これで少なくとも自己疎外「感」によるmotivationの喪失は免れうると。

知財による個人への直接的な金銭profitは結果論であり、日々の労働・生産活動を支えるのはそれに見合ったorそれを維持しうるだけの(十分な)賃金と、incentiveとしての報奨金で当面は労う・・・この姿が今現在の精一杯なのだと思っています。あくまでも私見ですが。

Posted by: lucifer | 2004.06.05 02:14 PM

> 特許の文章
あれは頭切り替えて、すっげー集中しないと、なかなか終わらないし、やっかいだよねぇ(笑)。
いまはメールでpdfなんかにしてやりとりできるけど、以前はfaxだったもんなぁ。
朝、いきなり100枚くらいのfaxが来てて「今日中にチェックお願いします」なーんて、めちゃくちゃ大変だよね(笑)。
でも、やっぱり弁理士さんはプロだよね。
こちらが漏れなく要求すれば、あの文体で抑えるところを抑えてくれるモンね(笑)。

> 社内向け、カスタマー向け
あるある(笑)。「つかみ」と「オチ」が悩みどころかなぁ。ははは(笑)。

> 「実はそれ…」
まぁ、最初は嬉しいんだよねぇ。名前が出ると。
でも、結局「引用件数」が、その論文の価値になるわけだもんね。
で、それに気づくと、またひとつ研究者として成長したことになるわけで(笑)。

特許はね、会社がどれだけその価値を「わかっているか」によって、その後の展開が違ってくるよね。
そこも考えて別途提案してあげないと、埋もれることにもなりかねないわけで。
まぁ、こちらが何年もかけて出した成果を、ものの数時間で「ボツ」にする連中ですからねぇ(笑)。

我々の場合、逆に名前を売らなきゃならない場面もある。
基礎やってる連中にとっては、1st Name かどうかも重要になるからね。
で、それが武器になる。
もちろん、内容が一番大事だけどね(^^)。

#分野は違うけど、luciferさんの言いたいこと、わかるよん♪

Posted by: Otias | 2004.07.13 01:35 PM

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