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2004.07.15

右脳と左足

あくまでも私見なので。ご参考までに。

久しぶりにMTに乗り始めて早1年に近づこうとしている。

左足でクラッチを踏む・繋げる・微妙に滑らせる・・・などなど、クラッチって動力の伝達のon/offを司る装置なんだけど、ゼロorイチではない領域を使いこなしてこそ、運転の「味」を生み出す機構に違いない、とか最近考えている。
今乗っているR32はそれをダイレクトに(かつ安全に)感じることができるクルマであるからなんだけどね。

元々、右足で踏むアクセル・ブレーキは、踏み量や踏み方で制御する「エンコーダ」や「ヴェロシティコントローラ」のような機能を持っているが、速度や回転数といった「数値的」に判断できる出力に対しての変数入力装置であり、制御系なのだね。いわば、Logicalな機械制御のInterfaceであって、どこまで踏むか、どれだけ踏むかは論理的(Logical)な判断に委ねられている。これはどうやら右足を動かしている左脳のお仕事であって(大脳生理学ではそういう役割分担みたい)、理知的なコントロールの賜物。
そして、現在のクルマはかなり「Drive by Wire」になっており、アクセル開度などは実際にコンピュータチップの演算に入力されてDigital処理され、制御信号としてエンジンに送られているのだ、我らがR32もご多分に漏れずその先端に居る。

もちろん、回転数とエンジンの音とか、加速感とか、官能的な指標も導き出せるわけだが。「4000rpmからの加速がたまんないのよ」とか「アクセルコントロールで向きを変える」というのはこの単純な数値的処理ではなくむしろ感覚的な制御の範疇にも入るから、一概に「左脳はLogicalな処理(だけ)をしているので右足は・・・」と断言はできないわけだけど。

さて、左足(と、右ハンドルでは左手も)は前記のようにクラッチによる伝達on/offとギアのセレクタに使っちゃっている訳だが、どうやら実際にはDigitalな処理をしていないように感じる。そう、これらの機構をいわば「Digital的」なonとoffもしくは6段あるギアの選択にだけしか使わなければ、クルマなんて乗り物はギクシャクして乗ってられないよねぇ。何らかの中間的な処理を実は「無意識に」やっているようなのだ。
だって、常に「今○速だから、次は○速でクラッチはこの辺で繋いで」とか一々考えているようだったら、次のカーブで既にトッチラカッっているだろう。人間にとっては(いや、生物の動けるスピードの範囲では)クルマの生み出すスピードは、それを許容するほどの冗長性は持ち合わせていない。

だからこそ、ここに「感覚的な」右脳to左足の制御が介入して逐次処理する意味があるのではないかと。入力>即実行な制御は、Digitalではいくら演算速度を上げてもAnalog回路にはかなわない部分がある。実際、全ての道で、あらゆるカーブで、一々考えてないよね、気がつけばクラッチをスムーズに踏み替えて3速に入れてトルク感を維持しながらターンインしている自分が居るはずだ。

ATはこの部分を一見「自動的」(だからこそオートマティック)にやってくれていると呼んでいるわけだが、実は機械にボカされて感じてないだけだったりしていたのではないか???と思い始めた、「右脳」を使わなくてもクルマは動く。左脳to右足からの入力に対する応答関数を鈍くすることで感じなくすることはできるのだ、いわばトルコンや「滑らす制御」がその典型。もしくは時定数を遅くすると言い換えてもOK。さらに無段階制御(CVTとか)にしてしまえば、もはや境目のない制御を機械が勝手にやってくれる。それはそれで便利。エンストもしないし^^;;。

でも、もう私は、得体の知れない「装置関数」を挟まない、MTの「脳to動作へ直結」の感覚は捨てがたくなってしまった。原始的な伝達装置は、思考をダイレクトに動作へと変換するためには、むしろ向いている。たとえば、画家さんがチャコールでスケッチワークを繰り返すのと似ているのかもしれない。だからこそ「上手い・下手」もしくは「好き・嫌い」の世界が存在する。優劣や絶対値ではない世界の出来事として。

実は、久しぶりにMTに乗り換えてから、しばらく忘れていた「感覚的な」部分が蘇ってきた感じがしている。blogに書き綴っている項目を見ても、もはやただ「理知的」とは言えない何かを記録・記憶に残そうとしているようにも感じる。日ごろの仕事では理系の研究職ゆえ「理知的な・Logicalな」世界に住んでいるわけなのだけれど、休みの日などにMTのクルマに乗ることは、日ごろは使っていない脳の領域が働いてる感じがするのだ。生き物の持っている本来の柔軟性や適応力を引き出している感じがしてならない。人間だって当然生き物だし、脳みその片方だけ使っているのはバランスが悪いはずだ。
むしろ、ここで養った理知的なだけではない感覚的な鋭敏さが、なぜか平日の「仕事にも」反映されつつある気がしているのであるが・・・。
・・いや、なにもそれを「仕事」なんぞに使うことが正解とは思えないがね^^;;。

#そんなもんは「私生活に生かせ」よ、ってのが目下のテーマですがw

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Comments

Stick Shiftの世界へようこそ!!。
こっちはほぼ毎日,通勤で峠道走っております。
それこそ豆腐を降ろした帰り道並みに(笑)

もーっと慣れてくると半クラッチの時間がほぼゼロになってくるさ。
要はミッションのインプットシャフトの回転数とクランクシャ
フトの回転数差が無ければドンッて繋いでもシフトショックは
無いですから。
逆に一番やってはいけないのが,クラッチを繋いでる最中に
スロットルを踏み増しすること。
これやっちゃうと,いつまでも両シャフトの回転数差が収まら
ないからね。
と,ウンチクは置いといて,そろそろR413行きたいね。
7/24 R413 → 7/25横浜 の車馬鹿ツアー開催か?(笑)


Posted by: Kim | 2004.07.15 01:03 PM

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