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2006.04.23

きりんさん。

ここのところ何度か病院へ行くことがあって、
眺めて思ったことがある。

目の前をゴロゴロと妙なものが通過していく。
さっきから行ったり来たり、忙しく運ばれていった。
輸入物の可動式X線装置だった。

照射・受光の機構がアームにまとめられていてベッドの上に伸ばせるようになっており、その首の部分がきりんの柄に塗ってあって、ちょっとかわいい。

もともと、動かせないくらいの患者さんでも病室で検査ができるようにコンパクトにまとめられてエレベータでも運べる台車ぐらいのサイズになっている。こういう機器が必要なのは重症患者だけでなくて、患者さんが子供の場合にも有効なのだそうだ。

昔は、痛かったりつらかったりする時も泣きながら鉛張りのレントゲン室まで行かなくてはならなかった。病んでいるときには、思いのほかつらいものだ。ましてや体力の少ないお子さんのこと、発熱していたり痛がったり怖かったり、オトナでは想像できない恐怖を感じているのだろう。

この機器であれば病室まで持って行き、患者を動かさずに検査そして撮像した患部を見ることが可能なのだ。で、変な機械がやってくること自体が恐怖にならないよう、きりんの柄にペイントしてあるのだ。まあ、マヌケな感じではあるのだが、変にかわいいあたりで和んでもらえるかな。

今回は、自分も病んで病院へ行くことになったのだが、その機器を塗った先生方のやさしさや機器のあり方について想いを巡らして、少し和んだ気持ちになった。

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相当昔になるが、こういった医療検査装置向けの素子を手がけたことがある。クライアントは今回のメーカで、現地のエンジニアと直接交渉して開発を進めたのを思い出した。

当時としては画期的な機構を持っており、高速な検査ができコンパクトで解像度も高くなった。それによって患者さんの負担や照射線量も減らすことができた。最近の技術資料を確認してみると、それが同社の製品においてとても重要な要素技術になったことを知った。
今回の件で調べてみてはじめてわかったのだけれど・・・。
#もちろん、ユーザさんの秘中の秘なので詳細なんも言えまへん。

自分も病んでみて、気づくこともある。
健康なときに(苦労はしたけど)為しえた仕事が廻り回って帰ってくる。最終的にそのモノや技術がもたらす恩恵が果たして自分の身に直接つながることを知る。

以前から欲しいものを造りたい、とは常々考えることが多かった。それがエンジニアの醍醐味であると認識していた。しかし今回は、知らない間に私を含めた我々の元に戻ってきて活躍していることを知った。
つらいときに必要な技術や製品であるからこそ、なおさらね。

ただただ、その邂逅とそれを手がけることができた機会に、感謝。

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