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2006.11.12

ヴィンテージ半導体

勤務先にてタバコ無駄話の一環ではありますが
iPodなどの話をしていく中で、
誰かがALTEC LANSINGのスピーカを買ったとか話しているうちに
ちょっと(だいぶ?)昔のオーディオ話に。

話に出てくるのはAltec、Marantz、JBL、WEなんて所から
SansuiやAkai、まあ新旧のDENONやMarantzやYamaha
往年のSony-ESシリーズ、Pioneer-TAD、
TEAC-Esoteric、Accuphaseなんてのも出てくる。
その他輸入国産様々、まだまだAudio趣味も健在ね。
#え、意外と皆さん高価な機器を大事にお持ちのようで・・(^^;;

いろいろ修理しながら使い続ける愛着のある機器もあるわけで、
音への好みやコダワリも様々だし、歴史も様々。

タバコ場メンツには
その道を、ん10年やってる人も混じってたりしますが
こちとらみんな半導体屋さんなので、
搭載されてた昔の素子の話になったり、特性の話になったりもします。
(正直、このへんは理系くさい会話である・・)
昔の作り方しないと、出ない特性もあったりします。
これ、間違いなく音質に効くなぁ・・・。

そういえば半導体って、真空管よりは長持ちかもしれないけれど、
こういう機器のための石って、壊れたらどうしよう?
機器の生産当時に最先端だったか、主力だったか、
入手可能だった石で回路を組んである。

半導体の世界はご存知(?)のように日進月歩、
あっというまに新しい素子が上市されて、
古くなった素子は製造が中止され、淘汰されていく。

要するに、その石が万が一壊れても
もう造ってないし、売ってないんよ。

ぶっちゃけ、石にだって寿命はある。
(それは、他の部品に比べればとてつもなく長生きと思っているが)
回路的にはコンデンサなんかの方が早く逝くことは多いんだが
バスタブカーブの先っぽに到達してしまう石だってあるだろう。
#深く知りたい方は、デバイスメーカ各社の
 信頼性ハンドブックなどをお読みください(笑

まさにキーデバイスなわけで、
これ逝ってしまえば、機器全体の機能が失われる。

実は、そういった例を2,3、私も実体験している。

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Case1:
ある優秀な計測機器を永く愛用してきたのだが、
特性の揃った選別品の複数の素子が回路に入っていた。

気づいたら、素子も規格もI/Oも全部過去のものに。
これ逝っちゃうと、測定そのものができなくなるだけでなく、
いままで採った貴重なデータとの比較が困難・・・。
似たような目的の新製品はあるんですが、
データの見え方が若干異なっているため単純比較は危ないし、
丸ごとお買い替えすれば、それはとてつもない金額。

Case2:
かれこれ30年ほど前の一眼レフカメラを持ってます。
オヤジが愛用していたものを所蔵しているのですが。
#機種は昔、このblogで書いたかもしれない・・・。

ちょうど受光素子・露出制御がCdSからフォトトラに変わる頃の製品。
まだ最先端機能だった所為もあり、カメラ向けだったこともあり、
開けたら見たことも無い素子が入っていて、
これ含め、周辺回路もその機種専用のスペシャルチップだらけ。
ん。電池もけっこう特殊(^^;;
当然、買えません売ってません、メーカ補修パーツもありません・・・。

Case3:
あるデジタルとアナログの過渡期の電子鍵盤楽器で
メインのチップがそろそろ死にかけで、
まともな音が出なくなるという例があると言う。

PC-DAW用のプラグイン音源が出ているのだが、
オリジナルのハードウエアの出す雰囲気が捨てがたいと。
オンガクではオリジナル回路独特の不安定さ・歪感も表現の内、
こういった味を忘れちゃいけない。

--------
例のPSE騒ぎの時に
「中古がダメなら新品を買えばいいじゃん」
的な話があったんですが、
そういうのとはかなり次元が違った世界で、相当困る。

大事に使い続けてきて、
動き続けているものを無駄にしたり粗末にしたり
馬鹿にしてはいけませんよ!
(故障したら直せるのは、まず大事な一歩)

さて最近は、真空管などの素子でも
機器そのもの同様、ヴィンテージという言い方をするらしい。
オーディオアンプなどの製作・補修の目的で
デットストックの球が高価に取引されているとな。

まあ、オリジナルはもう造ってないんだからしょうがない。
しかも、真空管は半導体よりイロイロ劣化要因があるので
これまた交換前提の消耗品で、しょうがない。
だからソケットに挿さってたりするわけで。

でも、まだ生産設備を持っている旧東側の諸国や
改めて商品価値を見出した人たちの手によって
レプリカ品(と言うのかな?)の球も出回っているようです。

これ、半導体も同じことなんじゃないかな。
まだまだ真空管に比べて趣味性が薄いため
古いのを挿し替える仕組みにはなってないけど。
#オペアンプやDACをソケットで替えるというのは最近増えたね、
 NSやTI(BB)の石とか。

最近、昔のゲルマニウムトランジスタやダイオードを
某オークションで売っているのを見た。
どこで集めたのかわからないがまだ眠ってたんだねぇ。
でもそれもいずれ枯渇する。

造り方を知っているから、いろいろと難しいのはわかるのだが、
デットストックの石を掘り出してくるだけでなく、
特注で互換品やレプリカ品を狙って
生産して売ってみるのも、いいと思う。

まずはそろそろヴィンテージ半導体という世界が来ても
おかしくないよね。

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Comments

一部のXXな政治屋とXXな役人にとっては古いものは大事ではないようです。
新品が売れないと税収が減るからでしょうかぁ(爆)
というか、古いものは粗末にしましょうてなスタンスですね。
PSEだけではなく古い車の自動車税だって!
古いものはなんでもかんでも粗末にするのが今流かい(一部意味明瞭)

Posted by: falcon | 2006.11.12 11:47 PM

どもー>falconさん。

そうそう、クルマもそうでしたね。
"クラシック"もしくは(投機的)資産価値の出るもの以外は粗末にされすぎです。

大事に大事に乗った愛車の税金が上げられてしまうなんて、ふざけてます。LCAとして見てもまだ乗れるクルマまで潰して新車一台買わせるのは実は負荷が高いと思ってます。

まずもって、キャンペーンで言われなくても「もったいない」ことこの上ない。

今までのクルマのパーツは、モノによっては機械加工でワンオフして直せたりしてますが、今後のクルマは電装系が死んで代替できなければ、わかったモンじゃないです。そういう使い捨て前提の設計されてるようですし。

一部のXXな政治屋とXXな役人と、
XXな財界人とXXな学識者にとっては、
クルマも電気器具も、国民さえも
古いものは大事ではないようですよ。

Posted by: lucifer | 2006.11.13 12:47 AM

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