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2007.08.08

Le Corbusierの夢

TVをぼーっと見ていて。

建築家の安藤忠雄さんが何か熱っぽく語っている。
NHKの番組でのLe Corbusier(ル・コルビュジェ)特集だった。

森美術館(@六本木ヒルズ)での展覧会と連動の
番組だったのだが。
#場所柄、デベロッパーの自己弁護な企画に見えてしまう、
 というのは甚だうがった印象か・・とは思ったが。

番組のハイライトはコルビュジエの残した
マルセイユの集合住宅ユニテ・ダビタシオン
(L'unité d'habitation de Marseille)だった。

ユニテそのものの写真は
色々な所でコルビュジェ建築の代表例として
見たことがあった。

力強い足に支えられたピロティの構造、
吹き抜け・ステップフロア、
ロフト形式の始祖になったような内部の部屋割り。
機能的に考え抜かれたキッチン、
子供がお絵かきや宿題をするのに合わせた
ミニ黒板も仕込まれている。

後の近代的集合住宅の基礎は
すべてここに集約されているようだった。
そして、今も現存として人々の住まう機能を保っている。
#日本の集合住宅のように頻繁に建替えたりはしないようだ。
 東京じゃ、同潤会や晴海住宅でさえもうないのだが・・。

ただこの番組で一番私の目を捉えたのは、
建築物そのものの姿ではなくて
その部屋の明るく開け放たれた窓からの
マルセイユの風景だった。

まるで、毎日眺めている我が家の窓からの
多摩地区の風景と、とてもそっくりだったからだ。

背後に丘陵地・山地を見て
その前に緑地に囲まれて高層住宅が頭を出している。

もちろん、この多摩あたりのニュータウンだったりする
都市計画自体が、コルビュジェたちの想像した世界観に沿って
造られてきたのは知っている。
まだ開発都市の栄光が輝いていた頃に着手して
30年以上かかって構築されたことも。

ハワード的な平面の田園都市が結局は風景の切り売りと
擬似身分制とスノビズムの温床になってしまった反面、
コルビュジェの描いたスケッチは現実に
多摩丘陵や近郊の私鉄沿線にて、姿を現した。

ただ、昔読んだ「輝く都市」的な様々が
実際には負の側面も併せ持つことは
時代の経過とともに知ってもいる。

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この鹿島出版会のSD選書シリーズは
件のコルビュジェの著書をはじめ賛否両論の
こういった重要な書物がいっぱいあるので
建築に興味のある方にはぜひオススメしたい。
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私自身が、家族とともに自覚的に郊外生活に入った結果、
良し悪しの双方を直接体感することになった。
(私自身は都心とド田舎の両極端しか知らなかったという
 大きな偏りを持つのもあるのだが・・・。)

21世紀になって、やっと出来上がりつつある
コルビュジェの夢の延長線上に私たちは住まう。

この街並みを単に近代化の失敗作と切り捨てたり、
村落的古典主義への懐古で否定的に語るのは、考が浅い・・。

ここはすでに、ここに育つ子供たちには、
もう立派な郷里であり実家であり原風景なのだ。
そう、30年も前からそうなのだから、
否定や批判なんてできやしない。

コルビュジェは何を夢見てあれを書き、
何が実現して、何が誤解されて、何が失策だったか。

都市計画の、郊外への、複眼的な論議と検証。
身をもって知って、私なりにもう一度考えようと思う。

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 そのフランス語らしい美しい語感、黒眼鏡に蝶ネクタイ、安藤忠雄が師と仰ぎ愛犬にそのまま名付けてしまったという話等、いくらかの複数の不純な理由で興味を持った建築家ル・コルビュジエ。私は森美術館での展覧会をおよそ1年前から楽しみにしており(嘘。決定した時から)、先日ようやく鑑賞。生誕120周年ということで現在オランダでも展覧会が開催され、その作品20件以上を世界遺産に、という動きもある。本屋では美術手帖を始め多くのアート誌が「ル・コルビュジエ特集」と銘打ち、建築誌Casa BRUTUSが当然のように..... [Read More]

Tracked on 2007.08.09 11:52 AM

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