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2007.11.18

解放区/サンクチュアリ

たまに思うのだ。

クルマの電脳化が進んで
Naviやさまざまなアシストが電子的に完成されて、
どんどん楽チンになっていく。

モーターショーに出ていたいろいろなクルマは
ドライバーの顔色を見たり、
常に最新の情報を受信したり、
その電子頭脳をフル回転してドライバーを助ける。

あぁ、たぶん、いい時代になったのだなぁ、
電子機器の望ましい使い道なのだろうなぁ。

・・・でも、クルマの中こそ、
こういった電子の網の外に置いておける空間なのかも。

中こそは外、
パブリックとプライベートの壁の在り方。

とかく現代人は情報の波・渦に飲み込まれている。

移動中も、出かけた先でも、就寝中も休日でも。
ケータイや電子メールは国境や時間を問わず追いかけてくる。
それが仕事に関わるものなら、しょうがない以前にゲンナリだ。

数少ない電脳の網からの解放区、
それはたぶん、航空機の中と、
自らが運転するクルマの中なのだろう。
#航空公衆電話+無線LANの仕組みはあるにせよ。

言ってみれば、プリミティブとも言える古典的な自家用車、
我らがR32にしたって、ハッチバックといえどその範疇。

特にスポーツの血の入ったホットハッチは、
純粋に運転する楽しさを楽しみたいが故、
電波に乗ってくる邪念など入ってほしくはない。

もはや、Naviすらも要らないというのが、個人的嗜好である。

「道は星に聞け」と言ったコピーもあった、

でも、こんな天邪鬼の乗るクルマには通用しない。
「道は道に聞け、そして自ずの行く道を探せ」

たいして詳細でもない地図の凡その曲率に
ステアの切り角と排気音の上下を妄想しながら、
3Gの電波の届かないような県道の奥へ漕ぎ出してゆく。

ここは電波という指図の届かない解放区、
クルマの中こそが、追いかけてくる時間と情報からの
サンクチュアリなのだ。

自分の時間軸と感と腕を信じて、
愛機と目的地までの対話を楽しむ。
きっと予定の時刻までには、たどり着けるさ、
君の燃焼音が辺りの空気を震わしているうちは。

喋ってくれなくても道順を教えてくれなくてもかまわないさ、
アクセルの開度に応じて歌うようにピッチを上げ
あのアペックスを踏みつけて、峠の先に行こう。

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