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2008.04.22

Good luck!

その人はこの四半世紀、
次から次へいろんなものを開発してきた。
もともと重電分野に居て
半導体にかかわる仕事ではなかったそうなのだが。

当時、産業構造はがらりと変わっている最中で、
重工長大の世界から、軽薄短小の世界へ、
日本が世界トップを仕留めようとしていた半導体の組へ
やってきたのだそうな。

その頃、最先端は6インチ、メモリは256kを開発していて、
今の12インチでギガが当たり前の世界など想像だにできなかったという。
掌と指先で2,3,4,5,6インチの大きさに模して話をしてくれた。

いや、僕にだって想像の範疇をとっくに超えてるさ。
初めて12インチウェーハをピンセットで持ったとき
あまりの高価さと重さに手がしびれたくらいだからねぇ。
#今は楽勝に扱えるし、最近工程に入った人には当然なのかな。

とても人あたりのよい穏やかな人で、
後から半導体組へ来たという想いからか
専門的な話を柔らかく聞く姿勢は
誰にでも変えなかった。相手が若くてもね。

反面、故障につながったり製品のベースになる部分で
手抜きや曖昧さが発覚すると烈火の如く怒った。
「こんなことやってるからダメなんですよ!!」と
会議中に小柄な体で飛び跳ねるように机を叩き
椅子を蹴って退席していった事もあった。

優しい人を怒らすと怖いんよ・・・

数年前、開発案件でご一緒したことがある。
ミスが見つかって深夜まで修正作業になったのだが、
「見つけられなかった私も悪かった」と言って
ずっと手伝ってくれた。
そして、
「組み上がって始めて判ることも多い、今でも勉強になる」と
笑って励ましてもらったっけ。

去っていくシニアエンジニア、
一日数本のタバコを吸いに喫煙所へ現れるので
ここで失敗談も成功談もいっぱい教えてもらった。

彼の場合は僕らに残していった経験や教訓は多い。
有難いことに。

そして、古典的だが信を曲げないものづくりの
見本を見せてってくれた。

退職したら北海道に移住して
風景のよい所をドライブして暮らすと言っていた。
行ったらいい所だったので住んでみようと思った、そうだ。
まだまだ新天地に飛び込んでみる気だ、
伝える言葉は「お疲れさまでした」、なんだろうけど
あえて、Good Luck!

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