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2008.04.27

鉄と火と人と

ちょっと前なのだが、
実はこんなものを見に行っていた。

中央東線を走る蒸気機関車、D51-498。
D514981
ここをSLが走るのは1970年4月以来だという。

独特の汽笛を響かせると、
甲斐の山々にこだまして、実にいい感じなのだ。

私個人は、最近どうも"鉄"なのはさておき、
リアルタイムのSLを知っている世代ではないので
こういう趣旨に郷愁を駆られるほうでは無いのだが。

ただ、その実物が目の前を走ってくる姿には
なんともえもいわれぬ迫力と感動と感慨があった。

あの黒く重たそうな鉄と鉄ががっちり組み合わさって
むき出しのロッドと動輪が動作して力強く駆動する。
蒸気と煙が辺りの空気を震わせてやってくる。

沿線で待つ人々の前を通るたび、
サービスで汽笛を鳴らすと盆地の中を響いて
春のうららかな空に溶けていく。

観光運転ですからそんなに速くもなくのどかで
重量物を牽いているわけでもないのに、
すぐそばを通り過ぎる際の迫力は
前へ前へと進む思念が宿っているような走り。

あくまでスムーズな新幹線などとはまた違った、
鉄道というシステムの持つ、モビリティの確かな実感。

組み上げた鉄に火を入れ、
そしてそれを人が動かし、絶えず前へ進んできた歴史が
ゆっくりと目の前を通過していく。
全国津々浦々でこういった営みがあったから、
いろいろなものが、人が、時代が、動かされてきた。

ダッダッダッと排気音を響かせながら過ぎていく、
D514982c_2
その運転席に鉄道マンの誇りを乗せて。

この機関車が現役だった頃の雰囲気に想いをはせて、
もう一枚、先ほどの写真を。
「D51498-2bw.jpg」をダウンロード
白黒フィルムで撮って現像すればこんな感じかな。
あの機関車の力強さを表現するなら、こっちなのかも。

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